Since 2008.05.28
アイリッシュフルート

★12/26 ライブ情報を更新。 2/25 JKカフェ を追加

2月より毎月東京でレッスンを開講。2/22、3/21、4/18.
オンライン・ショップが新装開店。ケルト各地のCDを新入荷。

★「縁 -enishi- 」のダウンロード販売が開始されました。詳しくは特設サイトにて。

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笛博バナー

アイリッシュフルート&ティンホイッスル・ブック
楽器の研究を紹介する別サイトです。
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伝統音楽の曲について
スウェーデンの笛メーカー
2012年1月23日 09:38
スウェーデンにもティン・ホイッスルととてもよく似た笛がありますので、ご紹介しましょう。
木の笛で、Gunnar Stenmarkさんという職人さんのホームページです。


7_h200.JPG

http://www.harjedalspipan.se/english.html

日本でも人気のあるスウェーデンの笛吹き、ヨーラン・モンソンさんも愛用している制作者です。

一本だけご紹介します。

hpipa_b340.jpg

Härjedalspipa
(ヘリエーダルスピーパ)は、ヘリエダーレン地方の笛で、四分の一音程が含まれるスウェーデン音階に調律されています。一度は制作者がいなくなってしまったものの、復元されました。

こちらで、スウェーデンを代表する様々なプレーヤー提供によるサンプル演奏を聴くことが出来ます。

http://www.harjedalspipan.se/enref.html

他にも笛好き心をくすぐる様々なタイプの復元楽器や、プレーヤーとのコラボレーションで新たに開発された楽器がカタログに載っています。

価格は1本3万円程度です。僕も欲しいと思っているのですが、どなたか共同購入しませんか?

アイリッシュ・セッション復帰記念
2011年11月17日 06:56
京都には、アイリッシュ・セッションを楽しめるパブや喫茶店がいくつもあります。 学生時代には毎週のように通ったものです。

京都に引っ越してきて、初めて烏丸のアイリッシュパブfieldのアイリッシュ・ セッションに行ってきました。

尼崎に住んでいたころは終電を気にしながら、そわそわして演奏していたのですが、 今の家からは20分で行けてしまいます。23時の最後の曲まで、 ゆっくり楽しむことができました。

この日のメンバーはフィドル、ギター、フルートの計4人。楽器のバランスもちょうどよく、 お互いを良く聴きあって演奏でき、楽しい時間となりました。

IMG_1456.jpg

セッションからは、遠いこともありなんとなく遠ざかっていたのですが、 演奏中に鳥肌が立つような瞬間もあり、ライブとはまた違った楽しみだなと再認識しました。 良いセッションは良い、と素直に思います。

これから時々、セッションに参加するつもりです。 京都のみなさん、よろしくお願いしますね。

アイリッシュダンスはなぜ上半身を動かさないのか
2011年9月 6日 18:42

アイルランドのステップ・ダンスは上体をほとんど動かさずに踊ります。

この理由について、「イングランドに支配されていたアイルランドでは踊ることが禁止されたので、 家の窓から兵隊が家の中を覗いても、踊っていることが見つからないようにしたのが起源です」 と説明されます。

本当に?

ちょっと漫画的で、いかにも映像が浮かびますが、実際には上体が全く動かないわけではありませんし、音だって聞こえるはずですよね。ばれないわけがないと思うのです。

そこで、ネットを使ってさくっと調べてみました。

まずは手軽にウィキペディアより 

「上半身や手を動かさずに踊るアイリッシュ・ステップ・ダンスのユニークな習慣は、踊る場所に関係するとされている。踊るためにはしっかりとした足場が必要であり、人々はしばしばドアを外して地面に置いてその上で踊った。ドアはとても小さいために、腕を動かすようなスペースがなかったのだ。しかし、より信憑性の高い説明は、もっと実用的な理由を挙げている。

ソロダンスは、機敏で複雑な脚の動作が要求されるからである。1890年以前の記録によれば、ステップ・ダンスの起源であるシャン・ノース・ダンスでは、腕はリラックスさせておくか、体側につけておくようにしていたようだ。

18世紀のダンシング・マスター(旅のダンス教師)が、生徒が脚の動きにより集中するように、こぶしを握りしめ、体側につけて踊るようにさせていたという記録もある。これをほかのダンス教師やダンサーが採用しはじめて、定着したようだ。」

ということで、「窓」説は載せていません。

英語ネイティブにとっても、なぜ上体を動かさないのかは疑問に思う人も多いようで、yahoo answerに、質問されていました。

http://answers.yahoo.com/question/index?qid=20080531152402AAcW5A7

回答者の中の意見で、

「多くのアイリッシュ・ダンサーに支持されている、もっとも信頼できる理由は、18世紀のダンシング・マスターは社会的信用があり、彼らはエチケットを守ることを好み、いい加減なシャン・ノース・ダンスの腕の動作を毛嫌いした。そこで、ダンシング・マスターは生徒達に、両手に石を握らせて、腕を動かないようにさせた。」

というものがありました。やはり、ダンシング・マスターと関係がありそうです。

ほかの説としては、以下のものがありました。

・カトリックでは、男女が体を密着させて一緒に踊ることを下品であるとして禁止した。そこで、手をつながずに踊る習慣が生まれ、やがて上体の動作が無くなっていった。

・イングランドに支配されていた時代、アイルランドからダンサーたちがイングランド女王のもとに連行され、踊らせられた。その際、アイルランド人たちは上体を一切動かさないことで、自らがその状況に不服であることを示した。

・イングランド支配下のアイルランドのパブで、バーカウンターの裏でアイルランド人が、兵隊に気づかれないよう下半身だけで踊っていたため。

・カトリックが禁止されていたアイルランドで、秘密の宗教集会を開くとき、子供たちが部屋を温めるために、上体を動かさないようにして踊った。

・背筋を伸ばしてバランスを中心に保って踊る必要があり、上体を動かしては踊りづらいので。

日本のアイリッシュ・ダンスの草分けの山下理恵子さんの著書『アイルランドでダンスに夢中』では、特別な説明はされていません。家で踊るときに、手を動かしていては食器棚にぶつかるので、などいろいろな理由が言われている、と紹介するにとどめています。

窓説は「まゆつば」っぽいのであまり本気に取られて広まってしまうのは、良くない気がします。

僕も、コンサートで「アイルランドではたくさんの笛を同時吹ける人ほど尊敬されます」とか冗談を言いますが、それと同じレベルの冗談のような気がします。

ダンサーが言ってしまうと、お客様に「では窓のむこうから見てるから、いつ踊ったかばれないように踊ってみてください!」とリクエストされてしまうかもしれませんよ。

ノーサンバーランド曲Whittingham green lane
2011年8月20日 13:17
最近、ノーサンブリアン・スモール・パイプス(北イングランドの伝統的バグパイプ)の 練習がめちゃ楽しくなってきました。

去年の冬に招聘したディック・ヘンソールドさんが余りに素晴らしすぎて、練習するのが 嫌になってしまい、楽器のメンテナンスを習ったら複雑で気が遠くなってしまって。

その後CD録音やら旅行もあって放置してしまいましたが、久しぶりに練習したら はまってしまいました。

フルートみたいに自在に吹けないのが悔しいですが、その分うまく吹けた時がすごく楽しいです。 それに、ドローンとメロディが調和するとき、何とも言えない気持ち良い響きがします。

今日は、Whittingham Green Laneという、ノーサンブリアン・スモール・パイプスの 定番レパートリーを紹介します。 ウィッティンガムは、ノーサンバーランド州のアニック川沿いにある小さな村です。

演奏する調は、パイプの調子によって変わりますが、ティン・ホイッスルで演奏する際には G調の譜面をお使い下さい。なお、僕のパイプはDです。

ノーサンバーランド音楽では、ハーモニーをつけて演奏することが習慣になっています。 パイプ同士のアンサンブルもあります。

楽譜(D)
http://www.irishflute.info/traditional_tunes/Whittingham_Green_Lane%28D%29.pdf

楽譜(G)
http://www.irishflute.info/traditional_tunes/Whittingham_Green_Lane%28G%29.pdf

音源(生徒さんとのレッスンの録音です) さ~んはい♪
http://www.irishflute.info/traditional_tunes/Whittingham_Green_Lane%28D%29.mp3

一糸まとわぬ彼女の美しさ
2011年8月17日 07:12
スコットランドの19世紀のフィドル、チェロ奏者、作曲家のJames Oswaldの曲をご紹介します。

 "She's Sweetest When She's Naked"、「一糸まとわぬ彼女の美しさ」。 ちょっとエロチックなタイトルですが、かっこいい曲です。

 

楽譜はこちら。
http://www.irishflute.info/traditional_tunes/She_s_weetest_when_she_s_naked.pdf

アメリカのフィドル奏者Laura Riskの"Celtic Dialogue" から採譜しました。

ほか、Alison Melvilleというカナダのリコーダー/トラヴェルソ奏者が、同名のタイトルを冠したスコットランドのバロック作品集のCDを発表しています。

Bonny at morn
2011年8月14日 08:37
イングランド北西部のノーサンバーランド州の歌をBonny at mornをご紹介します。

この歌は、ノーサンバーランド州で良く知られた子守唄で、インターネットで調べたところによると、明け方に子供が目を覚まし、もうちょっと眠っていなさいと寝かしつけている、または、農作業をさぼりたいために、子供をあやし続けている母親の歌だという説を見ました。英語ネイティブにも、解釈が分かれるのですね。



原曲はスコットランド英語で歌われているので、お手上げ。facebook友達でアイルランド在住のNarumiさんの助けで、スコットランド人に訳してもらいました。

楽譜はこちら。
http://irishflute.info/lesson/Bonnyatmorn.pdf

歌詞(スコットランド英語)

The sheep's in the meadows,
The kye's in the corn,
Thou's ower lang in thy bed,
Bonny at morn.
cho; Canny at night,
Bonny at morn,
Thou's ower lang in thy bed,
Bonny at morn
.
英訳: (Narumi Gunningさん、ありがとう!)

The sheeps in meadows,
the cow in the corn,
you are too long in the bed.
Pretty in the morning.
Good(clever) at night,
pretty in the morning.
you are too long in the bed.
Pretty in the morning.

ブルターニュのダンスと音楽紹介★Ridee 6 temps
2011年8月 1日 22:03
日本で知られざる、フランスはブルターニュの音楽とダンス。
せっかく現地に行って色々と習ってきたので、気が向いたときに紹介していきます。

もう~、本当にカッコいい音楽、熱いダンスがあるんですよ。 日本でも演奏したり、踊られるようになってほしいです。

今日ご紹介するのは、Ridee 6 temps (リデー・セ・タン) です。

ブルターニュのダンスは、ステップを踏む「足のダンス」と、腕の動きが多い 「腕のダンス」とに分かれるのですが、リデーは腕のダンスです。

セ・タンというのは6回、6拍子ということなのですが、音楽が6拍子であるとは 限らず、曲によって8拍子、9拍子ということもあるが、振り付けは6拍子なので、その 「ずれ」もまた楽しむのだそうです。

振り付けはこのようになっています。3拍目に手を振り上げます。



ブルトンのダンス音楽には楽譜からは伝わらないリズム感があり、アイリッシュだと 楽譜を見るとリール、ジグ、と簡単に区別がつくのですが、ブルトンの場合は例えば譜面上は同じ4/4拍子でもGavotteガボット、Plinnプリン、Fiselフィーゼル、Has ha barhカサバーと、違ったリズム感のダンス曲があり、フルート奏者のジャン・リュックに言わせると、踊るのが一番理解できる、とのことでした。

その中にあってリデーやAn droアンドロ、Hanter Droアンテール・ドロ というダンスはリズムがストレートなので、とっつきやすいです。

アイリッシュプレーヤーがCDに時々収録したりするのもリデーやアンドロが多いですね。

今回はSkedusというバンドのCDから採譜しました。

楽譜
http://www.irishflute.info/traditional_tunes/ridee.pdf

音源
http://www.irishflute.info/traditional_tunes/ridee.mp3

それにしても、フランス語のダンス曲は、日本語に標記するのが英語以上に難しいです。実際にはAn dro はアンドホっていう響きのほうが近いです。

自分の音楽をしよう
2011年7月29日 01:40

フランスのフルーティストJean-Luc Thomas(ジャン・リュック・トマ)さんを、ポーランドから来たフルーティストが訪ねてきました。

彼はアイリッシュがたいそう上手く、ジャン・リュックの演奏技法や音楽性を習いたいと言ったそうです。

 Jean-Lucはこう言いました。



「私はあなたから学ぶべきことはない。出直して来なさい」



これから3年経ち、ジャン・リュックの郵便受けに1枚のCDが届きました。ポーランドの青年の、ポーランド音楽をアイリッシュ・フルートで演奏したCDでした。



ジャン・リュックはすぐにメールを送り、彼をブルターニュへ呼び寄せました。



そのポーランドの青年です。



http://www.myspace.com/zakmichal#!/zakmichal/music


http://www.folk.pl/folk/Zespoly/Szczegoly.php?JanuszPrusinowskiTrio01



Perla,T.Czechak/M.Żak/R.Siwak

Michał Żak | Myspace動画




ジャン・リュックは僕に言いました。


「自分の音楽をやりなさい」

ブルターニュのフェスト・ノーズ
2011年7月27日 23:09
※オフラインのため掲載できなかった日記です。

ブルターニュの南西Quimper(ケンペール)で開催されているフェスティバルにやってきました。
火曜日から日曜日まで開催されているのですが、旅程の都合で火曜日の晩に到着、木曜日の早朝には帰らなくてはいけません。

ケンペールに電車で着くと、そこは山のそばの美しい街、大きな教会の尖塔が見えました。
どこかからともなく、楽器の音が聞こえてきます。

教会のそばにある特設会場では、一日中無料のコンサートが開催されています。12時から、
Hanaff/Bergeronというヴァイオリン(ブルトンではフィドルとは呼びません)とギターによるデュエット。
ブレトン、アイリッシュの両方を演奏していました。ブレトンはもちろん、アイリッシュも本場らしいタッチで素晴らしいです。語学にバイリンガルな人の言葉の使い分けを見ているような不思議な気分でした。ブルターニュでは、ヴァイオリン、フルート、アコーディオン奏者はアイリッシュも演奏する人は多いように思います。

その次にDui Leonで、ボンバルドとスコティッシュ・グレート・ハイランド・パイプス奏者のデュエット。
これは完全にブルトン音楽の、かけ合いの演奏でした。ダンス曲になると、踊りたくてうずうずしている人が、誘い合って踊り始めます。こちらでは、バガッド(鼓笛隊?)でハイランド・パイプスを演奏するのは知っていましたが、ダンスの伴奏音楽としても使うことを始めて知りました。通常はビニュー・コーズ(ブルトン・パイプス)が使われます。

続いて、ハイランド・パイプス奏者James MacKenzieとギター奏者。Jamesはフルートも演奏します。どちらも見事ですが、フルートのときはアイリッシュをしていました。
こちらの特設会場では、ムール貝とフライド・ポテトのセットが8ユーロで売られており、山盛りのムール貝を楽しみました。

しばらく空いて夕方からこの街が誇るバガット・ケンペールの行進。バガット・ケンペールは、スペインの笛吹きカルロス・ヌネスとCDやコンサート共演するほど有名なバンドなので、見れて良かったです。子供が半分くらいで、ハイランド・パイプス、ボンバルド、スネア・ドラム、大太鼓という編成でした。人垣ができていました。

you tubeに上がっていた別のビデオです。

有料コンサートは、今日は笛吹きとしては大当たりです。

ひとつめはGuidwires。アイルランド人4人とブルトン人1人によるアイリッシュ中心のバンドです。フルートはSilvain Barouシルヴァン・バロウで、独特かつ天才的に上手いプレーヤーです。
ほか、コンサーティナにPadraig Rynneポーリッグ・ライン、フィドルにTola Custyトーラ・カスティー、ブズーキ、ギターという編成。コンサートには1000人以上の人がいたでしょうか。運良く前の方に座れま
した。

このバンド、それはそれは上手いし、クールな感じでかっこいいのですが、ちょっととっつきにくいというか、ノリづらいんです。変拍子を多様していることと、サウンドの傾向が全体的に似ているからなのかな?お客さんもいまいちついていっていないようでした。昔のバンドCianで印象的なポーリグの超絶なコンサーティナが聴けることもちょっと期待していたのですが、あまり目立っていませんでした。
シルヴァン・バロウは10年近くファンで、初めて生で見ましたが、やはり素晴らしいですね。どうやったらあんな風に演奏できるのか、謎です。彼はブルトン人フルーティストでは珍しくほとんどアイリッシュを演奏しますが、基礎にあるのはブルトン音楽の奏法だということです。

発音時を含め、タンギングを多様することや、ブルトン的アーティキュレーションが彼の独特なスタイルの要素になっています。イリアン・パイプスも上手でした。

これだけ上手なのに、聴いても何の印象も残らないのが残念です。
続いて、元Flookの笛吹きBrian Finneganブライアン・フィネガンの新しいバンド、KAN。こちらはまだCDが出ていないので、貴重です。

共演はスコットランド人フィドル奏者のAidan O'Rourkeエイダン・オルークと、ギター、ドラムス奏者の計4人。

演奏中、ベースやバンジョーの音がしたり、フェードインやディレイなどが聴こえたので、よく注目してみるとエイダンが足元で操作しているようです。その演出もぴったりはまっていました。フルックの曲も演奏していたので、サウンド的にフルックを踏襲したものかなと思わせましたが、見事に、よい方向に裏切ってくれました。

曲は基本的に各メンバーのオリジナルで、ドラムス奏者も良い曲を書きます。また、イスラエルのジャズベーシストの曲や、ポーランドの現代音楽化にインスパイアされた曲など、もうすでにやっている曲はアイリッシュでもケルトでもなく、近未来型アコースティック音楽!?

前にも書きましたが、音楽の善し悪しは、それを聴いてどういう心理的な状態になるかが結局は
一番重要なことです。KANはリフレッシュされるような、明日への希望と活力がみなぎってくるような音楽です。このバンドは一気にメジャーになるでしょう。

深夜に、先ほどの無料の会場に戻り、こちらではFesa-Nozフェスト・ノーズが行われていました。
ヴァイオリン、アコーディオン、キーボードの3人で、会場では大きなダンスの輪が渦巻きのように
ぐるぐると回っています。フェスト・ノーズとは訳すると夜の祭り。お昼ならフェスト・デイズと言います。

ピアノが入っているのは珍しいです!

ブルターニュの踊りについては改めてご紹介しますが、アイリッシュのようにセットを組むのではなく、日本の盆踊りのように輪になってぐるぐる踊ります。ダンスの伴奏にキーボードが使われているのを初めて見ました。とてもかっこよかったです!

最近、ようやくブルトンのダンス音楽の種類が分かってきました。アイリッシュとは違い、ブルトン音楽は拍子で分類しているわけではなく、ダンスの振り付けによって分かれますので、区別がつきにくい場合があります。ですが、いくつか演奏できるようになり、曲調から判断できるようになりました。
ダンス音楽を知るには自分で踊るのが一番と思い、輪に飛び込んできました。ステップは簡単なのですが、腕を組んでいるため、どんくさいと周りをひっぱってしまいます。それでも、楽しく踊りました。
ブルトン音楽はアイリッシュ以上に繰り返しが多く、中には4小節だけという曲もあります。

踊りも8拍1サイクルくらいで、複雑なダンスや音楽が好きな人には単調でしょうが、これがトランス状態を生むのだそうです。人間、単純な動作を繰り返していると、脳が麻痺してくるというか、違う世界にとんでしまうことがあります。そういう魔力がブルトン・ダンスにはあります。

こうして、真夜中まで人々は踊り続け、僕は途中で疲れ果て、クレープをかじりながら家路についたのでした。

スウェディッシュ・フルート(動画付き)
2011年7月19日 12:10

ちょっと脇道にそれて。

スウェーデン人の木製フルート奏者のCDが出ましたので、お知らせします。

まずは、こちらのライブ映像をご覧ください。JIDDER というバンドです。



いや~、これはかっこいいな。爽やか。↓は同じバンドによるクリップです


こちらは、スウェーデン人フルーティスト2人で出したCDの紹介ビデオです。




こちらで、4曲フルサイズで聴けます。
http://www.myspace.com/ralsgardtullberg


個人的な感想として、スウェーディシュらしく聞こえるかと言えば、そんな気はあまりしません。スウェディッシュ・フィドルや歌の個性は強烈ですからね。どちらかといえば、アイリッシュに馴染んだフルート奏者がスウェディッシュをやっている感じに聞こえます。

ご本人自身、Chiff & Fippleで投稿を読むと、僕がこの間行ってきたリムリック大学の講習に参加していたりして、結構なアイリッシュ・ファンのようです。

上記クリップを見ると、スウェーデンでも木製フルートを演奏していた古い写真が載っていて、僕には衝撃でした。スウェーデンの笛はスピロピーパ(だっけ?リコーダーみたいの)と、オーバートン・フルートだけだと思っていましたから。モダン・フルートで演奏するスウェデッシュはあまり魅力的には感じませんし。写真の当時(100年くらい前でしょうか?)どのように演奏していたのか興味があります。絶対、アイリッシュ的ではない吹き方だったと思うんです。

ともあれ、スウェディッシュで僕の使っている笛が使えることの一つの例が出来て、嬉しいです。この方はスウェーデンで講習会をしているので、いつか行く機会があればお会いしたいものです。

もう、この楽器をアイリッシュ・フルートと言うのは、無理がありますよ。ブルターニュ、ウェールズ、ガリシア、バスク、スコットランド、カナダのケベック。アイリッシュ以外のいろいろな地域で完全に伝統に溶け込んでいますしね。

ここブルターニュでは、「木製横笛」と言っています。けど、それだとベーム式の木製フルートも含むでしょうし、「シンプル・システム・フルート」だと冗長で絶対定着しないと思うし、「ロマンティック・フルート」だとクラシック音楽になっちゃうし、難しいです。何かいい名前はないものでしょうか。

僕自身アイリッシュ以外の音楽を積極的に演奏しているのですが、それでもあえて「アイリッシュ・フルート」と言っています。その呼び名が一番この楽器を連想してもらえるし、便利だからです。海外でも一般的です。

これまでモダン・フルートが使われていた地域、例えばクレズマー、南米音楽や、これまでフルートが余り使われてこなかった地域、アラブ、東欧やバルカン、北欧にもこの楽器が広まる可能性を秘めていると思ってます。実際、ブルターニュのフルート奏者のJean-Luc Thomasは、アラブ、ブラジル、アフリカの音楽を演奏しています。モダン・フルートよりもある意味で自由度が高く、「声」に近いですからね。

さて、日本の音楽にこの楽器で取り組む人が出てくれば、これは面白いですね。海外からも注目を集めそうです。10年ほど昔、きしもとタローさんがリーダーをしていた却来花は、この路線になるのではないかと思うのですが。僕は、気が済むまでケルト音楽を研究したら、やってみたい気もしないでもないですが、まだまだですね。

ヨーロッパ公演ライブ映像、宮廷のホーンパイプ(楽譜・音源付)
2011年7月18日 09:02
僕のヨーロッパ初公演となった先日のケルヴェンでのコンサート、大成功でした!
僕の旅の軌跡をなぞる内容で、日本、アイリッシュ、ウェリシュ、ブルトン、オリジナルを演奏しました。

地元のお客さんが20人ほど集まって、2ステージ、暖かい雰囲気で聞いてもらえました。 日本から持ってきたCDも買って頂き、好評でしたよ。期間限定でライブの1stステージを公開しますので、お楽しみください。ノーカット。聞き取りにくいMC、ミス等ありますがご容赦下さい。



1・Irish Jigs
2・Ridee 6 temps (Breton)
3・Irish Reels
4・Sheebeg Sheemore (O'Carolan)
5・天満の子守唄(木場大輔編曲)
6・いぶき (hatao)
7・Johnstown reel、Three sunset, La Valsounette(Breton)

前日リハだったので、即興でできるような曲が多めでしたが、ヘレンさんのスパニッシュ・リュート(12弦で、ブズーキではないのです)は、リズムが良く、的確で、演奏しやすく、素晴らしかったです。

次は、木曜日18h30と22h00から、Lannion北のトゥクレールというカフェで演奏します。
ブルターニュの素晴らしい演奏家たちがコンサートをする名店です。

Toucouleur 118 r Poul Palud 22730 Tregastel

さて、今日は日曜日。買い物を楽しみにしていたのですが、どこも休み。カルフールは空いているだろうと思っていたら、ここも見事に休み。権利意識の高いフランス人はきっちり休みます。田舎町であるここPennevanはどこにも行く場所もなく、仕事をして、練習をしていました。

先日ホーンパイプのことを書きましたが、宮廷のホーンパイプの素敵な曲を見つけました。ひとつは、イギリスのパーセル作曲です。

ヨーロッパでは、宮廷文化が時間とともに大衆化されるプロセスになっているので、このような3拍子のホーンパイプがやがてカントリーダンスとして民衆にも愛されるようになったのでしょうね。

パーセル作曲 "Hole in the wall"

"Mr. Beveridge's Maggot"

ヨーロッパには、上品で格調高いものも、民衆のエネルギッシュなものも、愛も美も、目を背けたくなるようなおぞましいものも、全てが混在としてあります。ヨーロッパ文化の幅広さ、奥深さに身が震えるばかりです。知れば知るほど、どれほど偉大で巨大な文明であったか驚きます。

男女が公然とデートすることがはしたなかった中世イギリスでは、男女が知り合えるのはダンスの場だけでした。パートナーを替えながら、近づいた瞬間に会話をし、相手を見定めるのです。アイリッシュのように、体がくっつく踊りが禁止されたのも良くわかります。

これらの曲は、カントリー・ダンスのレパートリーとして、今は伝統音楽家に愛されています。

メドレーにして演奏しました。
"Hole in the wall"は、イングリッシュ・フィドルのDave Swarbrickの演奏を採譜しています。

楽譜
http://www.irishflute.info/traditional_tunes/hall%20in%20the%20wall.pdf

MP3
http://www.irishflute.info/traditional_tunes/hall%20in%20the%20wall.mp3

ホーンパイプについて
2011年7月 6日 06:23
アイルランド音楽のダンス曲で重要なリズムの一つ、ホーンパイプ。起源は16世紀イングランドの船乗たちの踊りで、手を掲げて海を覗く動作から生まれたのだとか。

http://en.wikipedia.org/wiki/Hornpipe

ウィキペディアによると、ホーンパイプには3種類ある。1つめは、よく知られた4/4拍子のもので、これはアイルランドのものと同じである。リズ ムは跳ねる場合と跳ねない場合があるが、18世紀の楽譜では両方ともホーンパイプとして共存して書かれていた。なお、blasでアイリッシュ・ダンス教師 を務めていたRóisín Elsaftyさんによると、ダンスの場合は跳ねるのが普通で、跳ねないものは聴くためのホーンパイプである、とのことだ。"Boys of Blue hill "や "Harvest Home"など、一部の曲はイングランド発祥で、アイルランドでも有名である。

2つめは、3/2拍子のもので、イングランドのノーサンバーランド州やスコットランドのローランド地方では19世紀まで盛んに演奏されていた。僕 の実感では、イングランド全土、ウェールズで現在も盛んに演奏されているが、ダンスは見たことが無い。ヘンデルの水上の音楽で、ホーンパイプは3/2拍子 なので、この形式もかなり古いものと思われる。3拍子なのでトリプル・ホーンパイプと呼ばれる。

3つめは、実は今日初めて知ったのだけど、9/4や9/8など、いわゆる「スリップ・ジグ」として認識されているものも、ホーンパイプに含まれる 場合がある。とすると、スリップ・ジグは、ジグから派生したのではなく、ホーンパイプの亜種がジグに取り込まれた可能性も・・・?

今日は、2つのトリプル・ホーンパイプを紹介します。

1つ目は、ノーサンバーランドで演奏されている「セラーの鍵」。ワインセラーなどのお酒の貯蔵庫です。僕のヴァージョンはどこで覚えたかわかりませんが、「正しい」ヴァージョンはネットで検索するとyou tubeなどから見つかると思います。

2つ目は、ウェールズのフィドル演奏で覚えた曲。「もし私のことが好きじゃないなら、木に登りなさい。」イングリッシュのタイトルも、「もしつきあってくれないなら、去ります」と似たような感じです。
イングリッシュのヴァージョンはちょっと違います。こちらも気になる方はネットで探してみて下さい。

楽譜はこちら
http://www.irishflute.info/traditional_tunes/Triple_Hornpipe.pdf

音源はこちら
http://www.irishflute.info/traditional_tunes/Triple_Hornpipe.mp3

ああ、こうやって研究しているだけでも何年でも過ごせそう・・・。

ウェールズのCeriさんとのキッチン・セッション
2011年7月 4日 08:35
ウェールズのケリさんのところでのセッション動画が
ケリさんのyou tubeに載っていました。


旅の足跡ということで、貼っておきます!

お宝発掘!18世紀~20世紀のケルト楽譜集サイト
2011年7月 3日 08:16
ドゥーリンの音楽ショップで、アイルランドの伝統音楽収集家George Petrieジョージ・ペトリ(1789-1866)の曲集を見つけて、購入。名前は聞いたことがあったけど、19世紀に活躍した人だったとは知らなかった。

たまたまあったのが3巻組のうちの3巻目だったのだけど、曲の番号が1000番台から始まっている。最後が1500番台。ということは、3巻で1500の曲が収録されているということか。すごい。

時間をかけて100曲くらい吹いてみたけれど、知っている曲がほとんどなかった。
曲の雰囲気はバロック的なものも多く、もしかして宮廷音楽なのかと思ったけど、それぞれの曲にある脚注を見ると、「~の老人から採譜」「~の笛吹きが吹いていた」などと書いてある。

現代に演奏されているアイリッシュのレパートリーとあまりに異なるのが、不思議だ。
今のレパートリーは、いったいいつ頃、どこから来たのだろうか。たぶん、今のアイルランド人の伝統音楽家がこれを聞いたら、クラシックを演奏しているのだと思うだろう。確かに、「クラシック(古典)」ではあるが。

そして、ほとんどの曲がフラット1~3個で書かれており、今アイリッシュで主要な調のシャープ1~2個は時々出てくるのみとなっている点も気になる。これが普通だったとするとリコーダーで演奏されていたか、リコーダーで演奏しやすいように移調したのだろうか。

この曲集について気になったのでネットで調べてみたら、なんと、この曲集はすべてPDF化され、無料でダウンロードできるようになっていることを発見した。

それどころか、ほかにも18~20世紀の間に出版された、膨大な数のクラシック音楽のファクシミリ(原譜)がダウンロード可能な状態で保管されている。どこかの図書館の蔵書をデジタル・スキャンしたらしい。

http://imslp.org/wiki/

このサイトの検索窓にirish, Scottish, English, bagpipe などと入れると、面白いほど伝統音楽の楽譜が出てくる。オファレルという人が発行した、世界で初めてのイリアン・パイプスのための曲集や、バンティング、オキャロランなどのアイルランド人の作品も含まれている。当時は、いったいどんな人がこれらの楽譜を買い、どんな楽器でどんな風に演奏していたのだろう?まさか、農村の人々とは思えないが、宮廷音楽家でもないだろう。おそらく都市のアマチュア層に人気があったのだろう。とても興味深い。

演奏スタイルやレパートリーは異なれど、基本的にここ2~300年間、同じような音楽をここアイルランドやイングランド、スコットランドで演奏してきたことは確かで、さすがに「伝統」というだけある。同時の人々の演奏に想いを馳せていた。

そういう曲集に興味のある人は、さしあたりアイルランドでも日本でも見つからない。クラシック音楽家の仕事ではないと思うが、伝統音楽家も見向きもしないだろう。

これらの曲集を片っ端から初見演奏して、良い曲を選別するだけでも相当の時間がかかりそうだ。誰も演奏しなくなった忘れられた名曲がありそうで、とても興味がひかれる。僕以外にも誰か、ぜひ取り組んでみてほしい!

blas最終日
2011年6月30日 10:10
最後の晩となりました。

水曜、木曜とフルートのNiall Keegan(ナイル・キーガン)さんが先生でした。 ナイルはアイリッシュ・フルート奏者の中ではかなり異色で、なんとも言い難い独特な演奏スタイルを持っており、伝統的ではないことをたくさんするので、好みが分かれます。 これまで、彼の演奏が嫌いだという人を何人にも会ってきました。 聴いて頂くのが早いですね。

 


彼は10年くらい前にソロCDを発表しているのですが、最初に聴いた時は本当に驚きました。 想像をはるかに超えるような演奏でしたから。超絶的な技巧も駆使するので、かなり研究しました。

実際に会ってみて、余りの巨体にまずびっくり。相撲取りのようです。 または、ウシガエルがフルートを吹いているような。フルートが短く見えます。 それで、いつも口が悪くて、「クレアの退屈なポルカなんかやってらんねえ」とか、 「フィンガー・ビブラートなんてくそくらえだ!」とか、「キーなしフルート持ってきやがって」 (すべて日本語意訳)とか言っているのですが、実は温厚ないい人です。いや本当に。

面倒見もいいし、質問にも丁寧に答えてくれます。 大学教授だけあって、知識も豊富で、音楽を説明する言葉をちゃんと持っている人です。 こういう異色な人が教授っていうのは面白いです。

レッスンでは、理不尽にやたらと装飾を増やしたり、半音階を使ったりするのですが、 理由を聞いてはいけないような気がしましたので、笑ってついていきました。

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もう一方対照的なのはピアノのジェラルディン・コッターさんの教室で、こちらはカウンティ・クレア の音楽そのものの、温かくて、やさしいレッスン。テクニックを習うことにも、もちろん興味は あったのですが、それ以上に、ただ聴いているだけでウキウキ、ニッコリ、幸せな優しい気持ちに なるジェラルディンさんの音楽、人柄が素敵でした。

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コッター先生は、かなりの田舎であるクレアで、静かな生活の中で音楽を愛している女性というイメージがあったのですが、今や大学で教鞭を取っているとは、アイルランドも変わったものだと思いました。

blasでは、フルートはKevin Crawford、Conal O'Grada、Niall Keegan、ピアノはGeraldine Cotter,
Aileen Dillaneに習ったのですが、全く異なるスタイルの先生についたおかげで、伝統音楽には正解はない、逆に言うと100人100通りの正解があり、その 中から誰に影響を受け、誰のスタイルを学んでいくか、主体的に選んでいくことが大事だと感じました。先生によって、楽器の持ち方や装飾のタイミング、方法などすべて異なります。「~先生はこう言ってました」と矛盾を指摘しても不毛なのです。

僕は、それぞれの先生の良さを感じたので、すべて先生に言われたとおりにできるように努力したうえで、自分なりに良い部分を取り入れていこうと思いレッスンに取り組みました。

セッションでは、Bothy BandやPlanxityなど70年代~のアイリッシュのリヴァイバルの中で重要なバンドの主要メンバーである、Donal Lunnyドーナル・ラニーさんがいました。彼は日本に住んでいたこともあり、日本は世界で一番いい場所だと言っていました。彼のブズーキ、本当に素晴らしいリズム、音色でした。

フィドルとバンジョーのトップクラス奏者であるJohn Cartyさんもレッスンに来ており、コンサートやセッションを見ました。録音では思いもしなかったのですが、とても小さな音で、派手ではない演奏でしたが、しっかりとしたリズム、心地よいスイング感を持っていました。

最終日のセッションは、ケリーのアコーディオン奏者で、語り部で、歌手でもあるSeamus Begley シェイマス・ベグリーさんも参加していましたが、彼は濃厚なアイリッシュ・ネスを持った人で、ユーモアがあり、ちょっとひねくれていて、おおらかで、一昔前の田舎にならどこにでもいたようなおじさんですが、今とはなっては貴重なキャラクターだと思いました。
歌い、踊り、ゲール語で話し始め、ユーモアのある歌でパブを爆笑の渦に巻き込み、セッションは完全に彼のものになっていました。

最後の晩に、このような古き良きアイルランドらしさに触れられて、良かったです。
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ケビン・クロフォードのレッスン
2011年6月27日 08:37
バンド「ルナサ」のフルート奏者、Kevin Crawford(ケビン・クロフォード)のクラスを受講してきました。
彼のレッスンを受けるのは初めてすが、これまでに10年以上彼の演奏を聴いてきて、大きな影響を受けたプレーヤーです。

今日はリールを2曲習いましたが、意外だったのが、ケビンの演奏スタイル、考え方が僕が思っていたよりも伝統的だったこと。ルナサはモダン・トラッドの最先端を行くようなバンドですが、ケビンは五線譜は読めずABC表記を使います。また、生徒からアーティキュレーション(どこで区切って、 スラーをつけているか)について訊かれた時に、「自覚がない...ちょっと考えてみる」と言って 結局答えられなかったのですが、毎回違ったスラーで演奏しているようでした。

※大半の伝統音楽家は彼のように、演奏方法を無意識に身に着けています。

伝統音楽では装飾音のカテゴリー分けが浸透していないのですが、ケビン自身もカットのことを タップと言っていたり、ロールといいながら、「ダブルカット・ロール」をしていたり、他にも 理論的にいくつかの混同が見られました(専門的な話で恐縮です)。

持ち方も独特で、左手は日本の篠笛奏者がするように親指を立てていました。 僕はBbキー操作の妨げになるので、生徒さんには直させています。 また、足部管は回転して向こう側に曲げていました。以前はEbブロックの上においていた そうなのですが、足部管のキーが必要ない曲が多いため、必要な曲では元に戻すようです。 右手小指は常に(D、Eのときも)管についていました。

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レッスンのスタイルは、これまでのほかの伝統楽器奏者と同じで、1曲を、楽譜を使わずに 1小節ずつまねさせて、その中で装飾音や息継ぎも、まるごと覚えていきます。
僕の印象ですが、彼は10年くらいの間でプレイスタイルが変わり、昔はかなり平坦でほとんどパイプのようだったのが、息を使ったリズミカルなスタイルにシフトしたような気がしています。

彼もまた、基本的にタンギングを使わず、喉でアーティキュレートします。
その理由についてたずねました。

「タンギングのアイデアは、アイリッシュ・ミュージックでは新しい現象なんだ。
Brian Finnegan(タンギングを駆使した奏者)の演奏は好きだが、彼が伝統音楽を同じやり方で 演奏するとしたら、それは良い音楽にはならないだろう。彼のスタイルは、彼が演奏している現代的なリズムの上で効果的だから素晴らしいんだ。いろいろな音楽に合わせて、適切なスタイルを選択することが大切で、伝統音楽を演奏する上では、喉で切るほうが正しく聞こえる。」

また、タンギングを利用したトリプレット(三連符の装飾音)について、どのようにしているのか 生徒に詳しい説明を求められたところ、説明した上で、「ダブル・タンギングを使おうが トリプルタンギングを使おうが、君にとって一番やりやすい音でするように。これはだめ、これは良いと言いたくはないんだ」

ケビンの教えたやり方で苦労している生徒がいたら、「君にとってやりづらいなら、違うやり方を
自分で探してみなさい」 "Change something doesn't work for you, there are many other ways to go around." 

いろいろなことを知って、できるようになった上で、その曲を演奏するのにもっとも適切な 演奏方法を選択しなさいということでした。

新しいテクニックとして、B→dトリプレットを4音にしてしまうテクニックを 習いました。彼の特徴的なサウンドの仕組みがわかり、貴重なレッスンでした。

今、アイリッシュ・フルート教本の執筆に取り掛かっていますが、われわれ日本人は、伝統に生まれ育った彼らとはバックグラウンドが異なりますし、 日本ではクラシック音楽が非常に普及していますから、日本人に適したアプローチ、分析的で体系的なメソードが必要だと考えています。

ケビンには多大な影響を受けたので、お礼に「縁 -enishi-」CDを手渡しました。
聴いてくれたら嬉しいなあ!

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【楽譜と音源付き】24曲のウェールズのダンス音楽
2011年6月26日 06:30

スノードンのセッションで採集してきたウェールズの曲をやっと全部譜面に起こしました。
僕のフルート・ソロで演奏している音源も付けていますので、興味ありましたらダウンロードして聴いてみてください。アイリッシュとは違った感じで、僕は素敵だと思います。

なお、ウェールズはポルカやリールといった分類がアイリッシュのようには存在しないようです。

曲名は、分かるものだけつけてありますが、分かったとしても読めないので、あきらめてます...。どうしても必要ならウェールズに問い合わせます。

楽譜PDF
http://www.irishflute.info/traditional_tunes/24WelshTunes.pdf

全曲演奏の音源 (MP3をフォルダごと圧縮しています)
http://www.irishflute.info/traditional_tunes/24WelshTunes.lzh

伝統音楽への熱い想い
2011年6月24日 23:17
リムリック大学で開催されている短期学校"blas"には、36人の生徒が在籍しています。多くはアイルランド国内からですが、海外はイギリス、アメリカ、カナダ、ノルウェー、メキシコ、日本からの参加者がいます。

意外とヨーロッパ大陸からの参加者はありません。多くは10~20代の若者で、今School Holidayなのだそうです。講師は、この大学の先生と、プロミュージシャン。数人の卒業生がボランティアでスタッフをしています。

ノルウェーとメキシコからのフルートの生徒と仲良くなりました。メキシコ人の19歳の男の子はいつも陽気で、笑わせてくれます。ノルウェー人の若 者は、アイリッシュおたくで、お気に入りのCDの話や、どの曲がどのCDに入っていたかなど、やたらと詳しいです。カナダ人のフィドルの子は、僕のCDの アイルランドでの第一号のお客様になってくれました。
世界のいろいろな国の話も聞けて興味深いです。海外旅行先がさらに広がった!

僕の学生寮は、アイルランド人の10代の男女と同じフロアに入ってますが、たばこ吸ってお酒飲んで、深夜まで騒ぐ不良グループ。それでも、伝統音楽への熱い情熱を持っていて、彼らなりのヒーロー的演奏者がいるようです。

毎晩学生同士のセッションがあり、昨日はキャンパス内のパブが休業だったので、うちのフロアにあるキッチンで開催され僕も参加しましたが、不良の リーダー格の男の子がパイプでスローエアー(ゆっくりな独奏曲)を弾く際、コンサートさながらに曲の説明をしている様子が面白かったです。まるでコンサー トごっこですが、こうして未来の伝統を担う演奏者が育っていくのですね。

もっとも、伝統音楽で音大を出たとしても就職は厳しく、コンペティションで受賞しない限り、この音楽やダンスで生活していくことは狭き門のようです。普通に演奏できる奏者はいくらでもいますから、その中でいかに目立ち、抜き出るか。激しい競争心が垣間見えます。
何しろ15%の失業率ですから、普通の職を得るだけでも大変で、多くの若者がイギリスやアメリカへ就職していきます。19世紀を思わせます。

昨日朝のレクチャーは、アイルランド中部カウンティ・ティペラリーの、20世紀中期に活躍したフィドル奏者Paddy Obrienの娘さんで、同じくフィドル奏者のEileen Obrienさんが、自分の家系の伝統と地域の音楽について語る講座でした。CDを聴いたり楽譜を見たり、リラックスしました。
こちらでは、伝統音楽のフォーマットで作曲する人のことをComposer作曲家と言います。Paddy Obrienは、たくさんの曲を書きました。アイルランドのメロディは同じフォーマットでいかようにも形を変えて作られて、巧みな想像力に溜め息が出る思いです。

昼はジェラルディン・コッターのピアノクラスを受講しました。D調のリール(ダンス曲)の伴奏を練習。伴奏での右手のヴォイシング(和音の転回方法)についての彼女の考えを聴けたのが収穫でした。続いてジグのメロディを練習。装飾音についても習いました。

伴奏者としての心がまえや、知らない曲が出てきたときの対処法など、現役奏者ならではの意見もありがたかったです。同じ曲を何度も弾きながら伴奏 の転回やベースの進行について実演してくれましたが、もうぶっとびすぎてて生徒一同、笑ってしまいました。なんとも楽しくなるリズムと、こそばゆくなるよ うなこ洒落れたベース進行は、僕も練習してみたい!来週もあるので、受講してきます。

土曜日、日曜日と休みで、日曜日は遠足でCliffs of Moher(断崖絶壁)に行くようですが、せっかくの環境なので、部屋にこもって教本の執筆に取り掛かりたいと思います。

アイリッシュ・ダンスに涙を流す
2011年6月23日 09:23
毎日、朝から晩までいろいろなことが起こりすぎて、標題をつけるのに困るのですが、時系列で。

まず、嬉しいニュースから!

CCE(アイルランド伝統音楽家協会)が発行している、教職課程のディプロマ(学位)取得コースのオーディションに合格しました。7/3~10に、ダブリンで寄宿舎に泊まりながら、朝は伝統音楽の指導法を習い、昼に実際に指導をする様子を先生に見てもらうというのを1週間します。最終日に試験に受かれば、学位が授与されます。音楽用語や指導につかう語彙をみっちり勉強しておこう。晴れて合格すれば、アイルランドでも認められた公認の音楽教師になります。これまでに、450人が認定されているそうです。

朝のレクチャーは、ダンス収集家のお話。数十年前に、政府の任命を受けてカウンティ・ケリー北部の廃れゆくダンスを採集したダンサーの体験談でした。当時はビデオカメラがなく、村を訪ねてはそこの伝承者から、ステップを習って体で覚えていったのだとか。その後、独自のダンスの記譜方法を開発し、音楽が何小節目のときにダンスはどんな振りをしているか、を正確に書きとめることができるようになったそうです。先生には、ダンスにまつわる様々な疑問をぶつけることができました。

blasで残念なのは、せっかくダンスと音楽のコースがあるのに、一緒に何かをする授業がないことです。ダンスはダンスだけでCDに合わせて練習しています。ダンスを伴奏したり踊る機会があれば、音楽家にとってもとても良いのではと思い、リクエストを伝えました。

そのあと、フィドルのマーティン・ヘイズのレッスンに参加してきました。フルートは僕だけでしたが、事前に何も聞かなかったにもかかわらず、自然に受け入れてくれたマーティン。曲は1曲だけならい、3時間、ずっと彼の音楽観について語る講座でした。これが、本当に素晴らしい糧となりました。

ボウイング、リズム、ステップの踏み方、装飾、即興演奏などあらゆることを語ってくれたのですが、端的にまとめます。

アイルランドの音楽に本来存在した楽器は、ハープ、パイプ、歌でした。フルートもアコーディオンもフィドルも、パイプのように演奏します。つまり常にマックスのボリュームで、装飾音とリズムを出しながら演奏します。しかし、マーティンのアプローチは歌を目指しています。経験豊富な演奏者は自然と「手癖」を身につけているので、どの曲も同じように弾くことは簡単に出来てしまいますが、メロディに内在する美しさ、リズム、コール&レスポンスを理解し表現することの大事さを説いていました。
何千曲もある曲から、何を選び、その曲をどのように自分が感じているかを表現するのだ。装飾音もテクニックも、すべては良い音楽を作るためにあるのだと。

マーティンのフィドルは、強弱、音色の変化、ニュアンスの変化が実に味わい深く、ユニークです。
それに比べて、一般的なフルートの演奏は、パイプと同じでonかoff、100%か0%かで、ステディなリズムを出しながら演奏します。
先日の授業で、フルート奏者コナル・オグラダの演奏スタイルをそのまま自分がすることに違和感があったのはそこで、僕は、マーティンのように陰影と奥行きのある演奏をしたいのだと認識しました。僕が好きなフルート奏者がカナダのクリス・ノーマン、ブルターニュのジャン・ミシェルヴェイヨン、アイリッシュのマット・モロイであるのは、彼らにその表現方法が備わっているからです。

コナルさんは、伝統的なアイリッシュ・フルートではタンギングを一切使わないのだと言っていました。しかし、今日のレッスンでマーティンがしていたことをそのままフルートで置き換えるならば、ボウ(弓)のスピードは息の速度であり、ボウの圧力は息の圧力であり、ボウを返すことはタンギングにあたります。マーティンのフィドルには、音がすうーっと消えていく瞬間がありますが、フルートではディミヌエンドで表現できます。僕は、パイプ的なフルートの伝統を守ることよりも、歌うように、マーティンのフィドルのようにフルートを吹きたいです。

昼と晩は、ダンスのコンサート。本格的なシャン・ノース・ダンシング(即興的なタップダンス)やモダン・スタイル・ステップダンス、コンテンポラリー・アイリッシュ・ダンスなどを始めて、じかに見ました。

ステップダンス(ハードシューズ)は、音楽とダンスが見事に一致しており、ダンサーが素晴らしいパーカッション奏者のようでした。あまりの華麗さ、見事さに涙を流して見ていました。ダンスで感動して泣いたのは初めてでした。

ストラヴィンスキーの音楽で踊るコンテンポラリー・ダンスも、息をのむものでした。あまりの芸術性の高さに、めまいがする思いでした。

アイリッシュを演奏するうえで、ダンスは切り離しては考えられないと思いました。
自分の中で、またひとつ生まれ変わる思いでした。

明日は、ジェラルディン・コッターさんのピアノクラスを初めて受講してきます。
アイリッシュの唯一のピアノ教本の執筆者でもあり、ケーリーバンドの伴奏者でもあります。
彼女は優れたホイッスル奏者でもあり、非常に影響を受けています。
とても楽しみです!

アイルランドに到着、blasが始まります
2011年6月21日 05:17
イギリスのブリストル空港から、アイルランドの格安航空会社ライアンエアーに乗って、ダブリン空港へ。そのまま、バスでリムリックへ移動。20日から始まるリムリック大学のblasというサマースクールに参加するためです。

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飛行時間は1時間ほど。機内は本当に質素で、飲食はすべて有料、添乗員も、まるで高校生のアルバイトみたいなレベルでした。搭乗券に席番号が書いていなかったので「どこに座ったらいいんですか?」って聞いたら、両手を広げて「どこでも?」って。ゴミを回収に来る時も"Cheers" (乾杯、の意味。こちらではあいさつ代わりに使うくだけた言葉です)だし。

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ダブリン空港です。ゲール語と英語が併記されています。ウェールズ語とは字面が明らかに違い、外国に来た感じがします。

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懐かしいダブリン。東端のダブリンから西端のリムリックまではバスで3時間ほどでした。

気のせいか街や人々がとてもみすぼらしく見えました。空き店舗、廃墟や建設中で止まったままの道路が目立ち、人々の服装もスウェットにサンダルばきといった感じで、イギリスの豊かな農村に長くいたからか、余計にさびれて見えました。不況のせいなのか、僕が7年間で思い出を美化しすぎたのか...。


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この日はリムリック市内でバックパッカーホステルを探そうとしたのですが、どうしても見つけられませんでした。10年前に来た時は確かにあったのですが、潰れてしまったのでしょうか。ネットカフェで黒人の店員に郊外の安いB&Bを紹介してもらいました。

翌日。これまたリムリック郊外にあるリムリック大学へ。
ここには伝統音楽に特化したコースがあり、blasは夏期講習として2週間、寄宿舎に泊まりつつ音楽やアイルランド文化を学びます。

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参加者は36名。世界的に有名な講師陣の割には少ないなと思いました。

国内はもちろん、ノルウェー、メキシコ、カナダ、アメリカなど世界各国から参加者が集まっています。日本人は、僕のほかに東京からこちらに留学しているという「はじめ」さんという人がいましたよ。

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アイスブレーク(緊張を解くための)・ケーリー(ダンス会)が1時間。よい汗をかきました。踊りながら自己紹介しあいました。

朝と晩御飯は大学で用意されます。ウェールズを出てからまともな食事をしていなかったので、ありがたかった!

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9時からセッション。あまりに人が多いので、参加せずに帰り、部屋で練習していました。こうして練習や原稿の執筆に時間を充てられるのは、本当に幸せです。

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若い奏者によくある傾向なのですが、競争心旺盛で、人よりもたくさんの曲を、より速く、より正確に弾くことを競うようなセッションは、僕はとても居心地が悪く感じます。僕自身もかつではそうだったのですが...

競争には終わりが無く、まして悲しいことに、同じ程度に演奏できる奏者はごまんといるのに、みんな同じようなスタイルで演奏しているように僕には見えるのです。それなのに、ゆっくりなテンポで、ステディに、思わず体が動いてしまうようなリズムで演奏している奏者はほとんどいません。

1000曲を不確かなリズムでいい加減に演奏できるようになるより、10曲の一生大切に弾いていきたい曲を、しっかりとしたリズム感で演奏したい、と強く思います。

そんなわけで、ここではセッションには参加しないと思います。

Pibgorn「ピブゴーン」について
2011年6月15日 17:06
ウェールズの知られざる伝統楽器ピブゴーンについて、少しご紹介します。
まずは動画を見てみてください。



ウェールズの若手バンド Calan(カラン)の演奏です。彼らは、ベテラン世代の伝統音楽家のプロデュースで結成されたバンドで、10代のメンバーもいるのだとか。今風のバンドスタイルで、国際的にも活躍しています。

http://www.myspace.com/calanfolk

ピブゴーンは、ウェールズで最も古い伝統楽器で、葦(あし)のシングルリードがセットされた、円錐形の楽器です。Welsh Hornpipeとも呼ばれ、先端部には牛の角でできたベルがセットされています。吹き口にも同じ角をセットして演奏しますが、これが無い状態で、リードを口の中に含んで演奏することもできます。

指孔は表に6つ、裏に1つ開いていて、下から開けていくことでメジャースケールを演奏できます。音域はD ~ dのちょうど1オクターブです。


こちらのウェブサイトによると
http://www.mochpryderi.com/letter2.html

10世紀のウェールズでは、領主はピブゴーン、クルース(擦弦楽器)、ハープからなるお抱え楽師を持っていたそうです。

ピブゴーンを演奏するケリ・マシューズさん。奥さんのジュリさんはアイフォンで写真を撮ろうとしています(笑)。

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ケリさんが見せてくれたのですが、驚くべきことに、吹き口をバッグにセットすることで、そのままウェリシュ・バグパイプになります。つまり、バグパイプの先端部分を口で吹くのがピブゴーンのようです。

ピブゴーンは循環呼吸で演奏することもあり、口で吹く場合はタンギングも使います。ケリさんは、ブルターニュのボンバルドとの関連を指摘していました。

今は演奏する人が少なく、地元でもあまり見かけないそうなのですが、プラスチックで量産をはじめた職人もいるのだとか。

もっと書きたいのですが、もう出発の時間です。ケリさんに、ピブゴーン職人を紹介してもらいましたので、その方に会ったあとで詳しく書きたいと思います。行ってきます!

マーティン・ヘイズの言葉
2011年4月30日 09:14
昨日、札幌で開催された来日中のフィドル奏者マーティン・ヘイズのワークショップの様子を、ミュージックプラントのyokoさんがツイートなさっていました。

リアルタイムで、ふむふむ!と思いながら読んでいたので、皆さんにも読んでもらいたいなと思っていたところ、まとめが出来ましたので紹介します。

http://togetter.com/li/129463

これ、フルートやティン・ホイッスルにも全くあてはまると思います!やっぱり、こういうこと考えている人はいるんだなあ。

アイリッシュ強化月間
2011年4月24日 02:16
6月、アイルランドに行くことになりました。3週間ほど滞在の予定です。

というわけで、セッションにもほとんど行かず、忘れかけたアイリッシュ曲集をしっかり勉強し直す強化月間にします。

録音環境が整ってきたので、レパートリーの記録を始めました。ぼちぼち更新していきます。
トップページの「素敵な曲集」から行けます。

直リンクはこちら。

http://www.irishflute.info/niceTunes.html

良い音してるな~
2011年4月22日 00:13

イングランドのフルート奏者で、制作家だそうです。



早速、プライスリストを請求してみました。すぐ返信があり、残念ながらリタイアを決めており、新たな注文は受けないとのことでした。



you tubeで僕のことを知っていてくれたそうで、光栄でした。

多重録音してみました
2011年4月20日 21:39
最近導入したシーケンサーソフトCubaseを使って、多重録音の練習をしてみました。これまでは、ミニMTRだったり、ループマシンを使ってしかできなかったので、格段に便利になりました。

試しに、こちらの曲をティン・ホイッスル3本とロー・ホイッスルとで録音しました。
http://www.irishflute.info/lesson/Dark_Island3.pdf

めちゃめちゃ簡単に出来ました。10分とかからなかったです。 しかも、編集も簡単にできそうです。

http://www.irishflute.info/lesson/Dark_Island.mp3

こちらは、メロディだけ除いたカラオケ版。
http://www.irishflute.info/lesson/Dark_island_karaoke.mp3

アレンジのデモ作りにも役に立ちそうです。

生徒さんから、ピアノ伴奏だけの練習CDが欲しいとリクエストがあったので、次はMIDIの打ち込みを練習してみます。

ウェールズの曲集
2011年4月16日 21:47
ある曲を検索していて、偶然にウェールズの曲を掲載しているサイトを発見しました。
musはフィナーレという楽譜製作ソフトのファイルかな?
abcも、楽譜ファイルの形式です。MP3は、残念ながら単なる電子音です。

http://www.docgrooms.com/corff.htm#ap

ウェールズの音楽に興味ある人って、日本のいるのだろうか...?
月面で水を探すような気持ちですが、誰かいたら反応して欲しいです!

画期的!iphoneのアプリtune palを使ってみた
2011年4月 7日 07:14
前から気になっていたiphoneのアプリtune palをダウンロードして使って見ました。これは、音声からアイリッシュなどの曲を判定し、楽譜を表示してくれるソフトです。

録音画面。startを押すと、録音開始。楽器を演奏します。

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すぐに解析を開始。しばらくすると、判定が出ます。
一番可能性の高いものから、順番に並んでいます。色々な曲で試しましたが、ほぼ100%で演奏していた曲を当てました。


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OKを押すと表示される、楽譜の画面。下のアイコンは、左から、「電子音で曲を再生する、停止する、you tubeで検索する、the session.orgのdiscussionで曲へのコメントを見る、収録CDを探す、メールでabc(楽譜)を送る、facebookのウォールに投稿する、自分の曲集に追加する、楽譜を編集する」
です。


tunepal3.jpg

判定について色々と実験したところ、

・一般的に演奏される調以外では判定できないようでした。(kesh jigをF調で弾く等)
・Bパートからの判定は可能でした。
・生演奏だけでなく、CDの音声からも判定できました。

♪便利な使い方としては

・セッションなどで覚えたい曲が出てきたときに録音して曲を判定し、お気に入りに加えておき、後から練習する

・Aパートは知っているのにBパートを知らない曲を、Aパートのみから曲を判定し、楽譜を表示させる

・メロディーから曲名を調べる

・CDで、ジャケットに曲名が書いていない曲を調べて覚える

・abcを編集して、自分だけのお気に入りの曲リストを作る

ほか、色々な使い方ができそうですね。

このアプリを開発した人に心からの賞讃を。伝統音楽の世界を変えるアプリです。


Bretons du Japon
2011年4月 3日 22:59
京都日仏学館にて、フランス・ブルターニュ人主催のダンス・パーティで演奏してきました。本格的なブルターニュのダンスの伴奏をするのは、初めてでした。

これもご縁のつながりあって実現したことで、知り合いの知り合いの...と言う感じで説明すると長くなってしまうのですが、京都在住のブルトン人のロマンさんという方とお知り合いになったことがきっかけです。

↓1月の映像がyou tubeに載っていました。演奏はCDです。



ロマンさんはフランスに住んでいた頃からダンスと音楽に親しみ、日本でもブルトン・ダンスを広めようと、1年半ほど細々と活動をしてきました。普段はCDで練習しているそうです。

今回の日仏学館のイベントは、フランス全体がテーマだったのですが、その中の催しの一部としてダンスのワークショップが開催されていました。演奏は、僕とクロマチック・アコーディオン奏者の五月エコさん。伊丹に住むエコさんとちゃんとご一緒するのは初めてでした。ダンスの伴奏もブルトン音楽も初めてにも関わらず、素敵な演奏をして頂きました。やっぱりフランスにはアコーディオンだな~としみじみ思いました。

50人くらいの日仏混合の参加者で、ロマンさんのステップの説明を交えながら、Scottish、Chapelloise、Bouree、Gavotte、An Droの5セットを踊りました。いずれもアイリッシュの世界では全く馴染みのないリズムですが、フランスでは大人気なのだそうです。

ステップはアイリッシュよりも簡単で、皆さん盛り上がっていました。いずれも振り付けが音楽のリズムとぴったり合っていて、なるほどな~と感心しきりでした。普段は音楽だけでコンサートをすることが多いのですが、ダンス音楽なのですからダンスの伴奏経験は大切だと感じました。

日本でブルトン音楽をしようにも仲間が全く見つからない状況だったので、これからスケジュールが合えばロマンさんのダンス練習会で伴奏できたら良いなと思っています。

リズムの安定性について
2011年3月22日 23:55
伝統音楽、特にダンス曲を演奏していて一番楽しいと思うのは、良いノリが出ている時です。アイルランド、スコットランド、ブルターニュなど、もともとは伴奏がつかずメロディだけで演奏されていたので、無伴奏で1人だけで演奏してもノリが出る仕組みにできています。

録音スタジオではメトロノームに合わせて演奏することもあるのですが、自分の演奏を聴くと拍にきちんと合っているのに、ノリが不安定に感じることがあります。

アイリッシュでは、ジグでもリールでも、正確な分割ではない微妙なリズムの「揺れ」があります。これは音楽的な理由からではなく、ダンスの重心移動と関係があるようです。
ノリとはつまり、不規則なリズムの揺れが、同じ揺れ方で周期的に繰り返すことで増幅されて生まれます。コンピューターのように均等に演奏してもノリが出ないのはそのためです。つまり、拍にジャストで演奏していても、同じ揺れ方が保たれていないと、不安定なノリになります。

去年に共演したパイパーのディックさんによると、リズムの安定性には3つあるそうです。

(1)テンポの安定性
(2)拍の安定性 (拍をどのようにとらえて演奏するか)
(3)揺れ(ディックさんはリルトと言いました)の安定性

さらに音程が正確であることは言うまでもありません。

これが完全にコントロールできていると、1人でもコンサートが成立するくらい、素晴らしい演奏をすることができます。アイリッシュ・フィドルのケヴィン・バークは独奏のライブCDを発表していますが、一人とは思えない豊かな演奏で、飽きることがありません。

逆に、コンサートで共演者とノリが合わないと、ノリのマジックは崩れてしまい、一人だけのほうがマシ、ということにもなってしまいます。

アイリッシュに耳馴染みがない人にとって無伴奏というのは変化が無く退屈に感じられるかもしれませんが、リズムを楽しめるようになると、伴奏があろうとなかろうと、リズムが良い演奏であれば最高に楽しく感じられることでしょう。

伝統音楽は、楽譜を読んで演奏するだけであれば楽譜に強い人なら簡単に演奏できるのですが、こういう基礎が伝統音楽を演奏するうえで難しく、また楽しいところです。

これができた上で、さらにヴァリエーション、装飾、抑揚などを駆使してその曲の良さ、真髄を引き出すのが、伝統音楽家の仕事なのです。

Dark Island 3重奏 編曲しました
2011年2月22日 23:55
今月のレッスンで練習しているゆっくりな曲は、スコットランドのDark Island。ハイランド・パイプスの定番曲でもあります。

日本のティン・ホイッスル受講者にはブラスバンド出身者も多く、伝統的なユニゾン(全員が同じメロディを演奏する)ではなく、アンサンブルをしたいというご要望を頂くこともたびたびあります。

せっかくのグループレッスンですから、日本のニーズにあった練習方法があると、受講者がもっと楽しめるのでは、との思いで時々アンサンブル用に編曲をしています。

ティン・ホイッスルのために編曲をする際、制約が結構多く、毎回知恵をしぼりパズルを解くような気持ちで、楽しみながら勉強しています。

1・一般的にセッションで演奏される調にすること
2・半音やティン・ホイッスルで演奏困難な音域を使わないこと
3・ハーモニーがメロディの高さを越えないこと
4・どのパートを吹いても、楽しめる編曲にすること

をこころがけています。

せめて、ティン2、ロー2本のアンサンブルならまだ編曲の可能性があるのですが、ティン・ホイッスルのみだと、3本までが僕には限界。

フルートやリコーダーのカルテットはどうやって編曲しているんだろう?どなたか、機会があれば、スコアを見せてください。

さあ、お待ちかね、楽譜はこちらでダウンロードできます。お友達と楽しんで下さいね。

楽譜
http://irishflute.info/lesson/Dark_Island3.pdf

音源
http://irishflute.info/lesson/Dark_Island3.MID

アイリッシュの曲目を音声から判定するアプリ
2011年1月28日 09:34
先日、ブログで紹介しましたサイトを見つけました。
tune palと言います。i phoneのアプリにもなっています。

試してみましたが、上手く作動する時と、そうでない時があります。
使ってみた方はレポート下さると嬉しいです。

http://tunepal.org/tunepal/index.php

i Padでアイリッシュフルート練習
2010年12月17日 09:58
台湾の生徒さんのブログで紹介されていました。

i pad でアイリッシュフルートの練習ができちゃうアプリがあるようです。
試したいですが、この置き方だと指が分からなくなりますね~
装飾音が綺麗に入っていますが、どのくらい反応が速いのでしょう。



彼のサイトで、僕のコップ奏法が「奧義--啤酒杯吹奏法!!」と
紹介されているのを見つけて嬉しくなりました。

http://twwhistle.pixnet.net/blog/post/1284280

アイリッシュフルート・セミナーの音源を発見!
2010年8月16日 22:17
生徒さんやお客様に、ブログを毎日読んでいますよ~と言って下さるのが何よりも嬉しいです。

時々、未熟さ故に書いて後悔するようなこともありますが、日々が学びです。暖かくお見守り下さい。

さて、今日はお宝発見の報告です。ベルギーのフルート・セミナーの様子が、MP3で聴けちゃいます。

講師はブルターニュのベテラン、Jean-Michell Veillonや新進気鋭のSylbain Barou、アイルランドのHammy Hamiltonなど。リンク先の"Music"からMP3をダウンロードできます。

http://users.skynet.be/berkenhage/

装飾音のエクササイズや、珍しい曲、良い曲の練習録音など色々楽しめます。海外に行かなくてもこんなに貴重な情報が手に入るなんて、本当に良い時代ですね。

読者の皆さんへ、僕からの恩返しです。楽しんで下さい。

色々な民族楽器でポルスカを弾く
2010年8月15日 11:21

アメリカ在住のスェーデン人だそうです。



中国のひょうたん笛やティン・ホイッスルでポルスカを演奏しているのですが、

良いです。ティン・ホイッスルって、こんな風にも吹けるのですね!







.

フレンチカナディアン曲 Hommage a Edmond Pariseau
2010年8月14日 20:12
イギリスの"422"というバンドの録音で覚えたフレンチ・カナディアンの曲です。
そういえば、アイリッシュ・フルートのNiall Keeganも演奏していました。



楽譜が見つかりました。

http://www.pirkadat.org/sdfh_cb/tunes/HommageAEdmondParizeau.pdf

ティン・ホイッスルの練習
2010年7月15日 22:00

久しぶりにティン・ホイッスルでアイリッシュを練習しました。


しばらくアイリッシュを遠ざかっていたのですが、やっぱり良いものは良いです。

しかも、難しいです。

曲は、Mary Birgin の録音から、Eileen Curranをコピー。



楽譜はこちら。http://www.irishflute.info/mp3/EileenCurran.pdf


Mary Birginの録音は、ちょっとだけここで聴けます。


http://muzetunes.com/playback.asx?c=Xd3Hp-TPbqMzTymd4ZPQoJxatgZuvHR7IGh6iUdNBQw=&f=B

Hammy Hamilton ピッコロ入荷しました
2010年7月14日 08:25
アイルランドの有名フルートメーカー、Hammy Hamilton(ハミー・ハミルトン)制作のピッコロが、入荷しました。新品、D管、黒檀製、ケースは付属していません。72,500円(税込)です。

メーカー価格€520を、ユーロ安を利用して仕入れましたので、今から1年の待ち時間、送料や送金の手数料を考えると、メーカーに注文するより、ずっとお得です。

音域や運指はティン・ホイッスルと同じで、セッションでも良く音が通ります。1本のみ在庫しています。ご購入はこちらから。

http://irishflute.cart.fc2.com/ca5/194/p-r-s/

194_1_15.jpg



オキャロランのすきま風
2010年7月13日 08:08
教室で使えるように、ティン・ホイッスル2重奏を想定して、「オキャロランのすきま風」を編曲してみました。ぜひ、合奏を楽しんで下さい。

色々なアイデアを盛り込んで、今の僕のベストです...。でも、ちょっとまだ不満足なところもあります。勉強、勉強ですね。

楽譜はこちらです。

音源はこちらです。



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スぺインのバグパイプ「ガイタ」教本が入荷
2010年7月12日 07:29
日本でも人気のあるカルロス・ヌネスやエビアなど、スペインのバグパイプ「ガイタ」の教本を取り扱い開始しました。スペインにあるガイタの学校で使われている教科書で、ドイツのバグパイプ職人の園田さんが翻訳を担当。

ドイツの販売定価は3000円ですが、送料を考えるとこちらでご注文頂いた方が、お得です!

image311.jpg

ガイタ日本語教則本 ショセ・ロイス・フォショ著 「ガイタのすべて」

 1982年のガリシア語初版発行以来、本場ガリシアはもとより世界中のガイタ奏者に愛されてきたバイブル的教則本の日本語版です。著者のショセ・ロイス・フォショ教授は、ガリシア・オレンセ県立バグパイプ学校にて長年ガイタの指導にあたっており、現在も同校での指導のかたわら、及びオレンセの王立ガイタバンド「Real Banda」の総指揮を務めています。

 本書はガイタの演奏技術やメンテナンスについてはもちろん、ガリシア音楽の歴史や社会的背景、歴代の名演奏家のプロフィールなどについても解説も豊富で、読み物としても興味深い内容になっています。また、練習曲や巻末曲集として、50曲を越えるガイタ音楽の楽譜が掲載されています。これらは全て、多くのアイリッシュ・チューンと同様に、Dで記譜されています。ガイタの演奏を志す方はもちろん、アイリッシュやケルト音楽を楽しむ皆様にもおすすめの本です。

<主な内容>
・ガイタの起源
・ガイタの名演奏家達
・ガイタの構造
・ガリシア音楽の種類
・ガリシア音楽で用いられる打楽器
・ガイタのチューニング
・基本運指
・装飾音
・一般的なガリシア民族音楽で用いられる基本的なリズム
・巻末曲集 など     

出版:オレンセ県立バグパイプ学校
175ページ

著者のフォショ教授から日本の音楽ファンの皆さんへのメッセージ

"It is nice that people from all over the world learn our Galician-celtic music which I am sure will enriched  his knowledge and musical patrimony. Famous pipers from everywhere has
been in touch with our Piping School for many years as Fred Morrison, Carlos Nunez, Jose Angel Hevia... taking the secrets of the Galician gaita. Famous pupils from their tender childhood as Cristina Pato and many others spend long years in our School, so I hope that this Japanese version of the secrets of the Galician Gaita is a nice new. - Xose Lois Foxo"

3800円にて、ネットショップで販売中です!

http://irishflute.cart.fc2.com/?ca=17



アイリッシュフルートでフレンチ
2010年7月 8日 07:37

フランスのMalo Carvouの演奏です。

こんなスタイルでも演奏できてしまうんですね。しかもちゃんとアイリッシュフルート(という呼び方が適切かわからないけど)の音色になっている。




やっぱり、可能性を秘めた面白い楽器です。

然見つけたMP3検索サイト
2010年5月12日 22:02
ネット上のMP3をタイトルから検索するサイトのようです。
アマチュアの音源が多いけど、曲を確認したりアレンジの参考にするには良いかも。 Danny Boyで検索したら、小野リサさんの歌が出てきました。

http://www.bomb-mp3.com/


そのサイトで偶然見つけた、どこかの知らない国のバンドのサイト。.ru って、どこのドメインだろう。ルーマニア?全く読めないんだけど、素晴らしいことは良くわかる。

http://kumuhki.narod.ru/araskina.html

心をこめて
2010年5月 4日 21:33
帰宅したのは21時。一日移動で笛を吹けなかったから、帰って荷物を置くなり、笛ケースを開けて、とにかく笛を吹く。自分で決めたルールだけど、21:30までは吹けることにしたのだ。それまで、10分。

何を吹こうか...とにかく、「息」の練習と思ってアイルランドのスロー・エア(リズムのない、ゆっくりとした旋律)を2、3曲吹いた。深く息を吸って、長く長く吹く。心を落ち着かせて、自分の音に耳を澄ませる。

コンサートでの僕の定番曲は、Coolin(金色の髪の乙女)、それにStor mo chroi(ストー・モ・クリ-:我が心の宝)。ティン・ホイッスル教本にはBruac na Carraife Baine(ブルアック・ナ・カルエーゲ・バーンネ:キャリグビーンの岸辺)も録音した。東京のユニット「リヴェンデル」でも録音した曲だ。

去年行った、和歌山県新宮市の見臺洋一さんの出版記念行事では、お祝いに来られていた鼓動の笛吹き、山口さんと意気投合し、"Geaftai Bhaile Bui"(黄色い門の村)をご一緒させて頂いた。

今晩はふと、10年くらい前に好きだった曲を今も吹けるだろうかと思い、"Easter Snow (イースターの雪)"や、"Limerick Lamentation(リムリックの哀悼曲)"や"Meilti Chean Dubhrann(読み方、意味は不明)"を吹いた。やっぱり覚えていた。"The Parting of Friends(友との別れ)"や"Lovely Sweet Banks of Moi(美しきモイの岸辺)"や"Paddy's Rambles Through The Park(パディが公園をぶらぶら歩く)"他にも好きな曲は何曲もあるが、時間切れとなった。

スロー・エアは、朗々と笛1本で演奏するジャンルだ。はっきり言って地味だし、コンサートにはあまり向かない。だって、人を喜ばせるために演奏するものではなく、自分のために吹くものだと僕は思っているから。だから、よほど自分の中で表現したいはっきりした気持ちが無い限りはコンサートでは吹かない。Coolinであれば恋の切ない雰囲気を、Stor mo chroiは望郷の気持ちを、と思って吹いている。

スロー・エアは原曲がゲール語の歌の場合が多いので、歌詞をきちんと理解して吹けば素晴らしいのだろうが、なにぶんゲール語を勉強してまでは手が及ばない。でも、自分の性格として、知らないことを知っているかのように振舞うことはできないので、自分が感じた曲のイメージや感情を大切に演奏する。確かに、曲から青い海や、太陽や、感情が浮かぶことがある。

音楽は、言葉でとらえきれない心の世界を描き、言葉よりも時に確実に人の心へ届けることができる。だからこそ、僕は余り歌詞の意味にとらわれることなく、自分の感じるままに、心をこめて演奏する。僕と同じ気持ちを、たった1人の人にでも届けることができたら、と祈りつつ。

ポンチャントレインの湖
2010年3月30日 23:10
大阪のコンサートで、フィドル奏者のピート・クーパーさんが歌った曲です。 アイリッシュのスタンダードと言えるでしょう。

you tubeの映像はポール・ブレディ。


歌詞はこちらです

http://celtic-lyrics.com/forum/index.php?autocom=tclc&code=lyrics&id=287

訳そうと思いましたが、ちょっと時間が取れなさそうです。

ある男が、アメリカのポンチャントレイン湖に旅をし、そこで出会った混血の女性に恋をした。女性は、男にワニに襲われないよう家に招き入れて優しくしてくれたが、男が結婚を申し込むと、その人には婚約者がいて、今は海の向こうだから、帰りを待つことにする、と断られた。今は、杯を挙げる度にその子のことを思い出している...という内容です。

ピートさんによると、この手の「男の切ない片思いの歌」は伝統曲にはたくさんあるそうです。

フィドル・レッスンにフルートで参加
2010年3月27日 21:57
ロンドンを拠点に活動するフィドル奏者ピート・クーパーさんのレッスンに、大阪のフィドル倶楽部で参加してきました。ピートさんは、アイリッシュやイングリッシュのフィドルで教本や曲集を出版していて、僕もたくさんの曲をここから習いました。ピートさんは演奏スタイルが幅広くて、色々なジャンルを弾くので、僕の指向性に近く、憧れの存在です。

http://www.petecooper.com/

14時からのレッスンでは、フィドル奏者ばかり約20名が集まり、僕は唯一の管楽器奏者でした。遠くは四国からもいらっしゃっていたようです。

円形に椅子を並べて、楽譜を使わずに、ピートさんの音を聴きながらまねることで少しずつ曲を習います。2時間のワークショップでは、シェトランドの婚礼マーチに始まり、イングリッシュの3拍子ホーンパイプ、ウェールズの綺麗な三拍子の曲を習いました。フィドルばかりの音の厚みは素晴らしかったです。

フィドル奏者に曲を習う事は、フルーティストにとっては非常に有意義です。フルート奏者から曲を習うと、その奏者の吹き方に影響をされて、あまり創造をする余地がありません。その点フィドル奏者ですと、どうやってフルートに置き換えるか、考えながら学ぶことができるからです。

実際、フィドルのかなりの部分は、フルートに変換できます。弓を返したら、タンギングをする。注意深く見ると、完全に弦と弓を離すのか、滑らかに弓を返すのかといった違いまでフルートに置き換えるすることができます。また、弓のスピードが速いのかゆっくりなのか、弓に重みをかけているのか軽いのかといった違いは、そのまま息のスピードや量の変化に応用できます。

 フィドルは世界中で演奏されていますので、フィドル奏者をまねることで、世界中の曲でフルートを応用する可能性が広がるのだと確信しています。

 明日はフィドル倶楽部にてコンサート、月曜日は20時~京都のfieldでセッションがあるようですのでどちらも参加して、貴重なイングリッシュ音楽エッセンスを学びたいものです。

 ピートさんは10数年来、アメリカのオールドタイム・ミュージックにも取り組んでいらっしゃり、この度曲集がSchottから発売されました。

http://www.petecooper.com/americanfiddletunes.htm

americancover.jpg

 オールドタイムは、アイリッシュやスコティッシュの移民が黒人と交わって生まれたアメリカの音楽です。ルーツは1700年代にさかのぼるそうです。アメリカというと新しい国のイメージがありますが、18世紀ということは、アイルランドのオキャロランの時代にまでさかのぼる、ということ。そう思うと、立派な伝統です。オキャロランは、アメリカ大陸の存在を知っていたのでしょうか。当然、そうだと思います。なんだか不思議です。


スェディッシュ・ポルスカ "Penknife Murderer"
2010年3月26日 08:07
宗次さんを見習って早起きの習慣を身につけられるように心がけています。

宗次さん曰く「朝はスイスイ能率3倍、夜はダラダラ無駄3倍」なるほど、その通りです。晩に仕事をすると、頻繁に注意がそれるし、お腹がすいては夜食が欲しくなるし。早起きしたら、朝からカップラーメンを食べたり炭酸飲料を飲もうとは思わないですからね。

常に前向きでエネルギーいっぱいの自分でありたい、そう思いますが、時々、マイナスな気持ちで心が乱れます。山形機長風に言うならば、「天使のゆりかご」か(3/22の日記参照)。

幸福は、我が心の中にある。怒り、嫉妬、不安、焦りなどのマイナスな感情が無いというだけでは、単に波風が立たないだけです。ドキドキ、ワクワクのない退屈な人生を幸福とは言わない。いつも、ポジティブな気持ちの高まりを感じていたいものです。

心のギアがダークサイドにあったので、暗い曲に惹かれて採譜してみました。ペンナイフ・マーダラー(ペンナイフ殺人犯?)という曲です。







楽譜はこちら。
http://www.irishflute.info/traditional_tunes/PenknifeMurferer.pdf

ところで、良い音楽、良い作品は、作者がマイナスなギアの時に作られたものに多いように思います。人生の危機は、人間存在の根本に迫るから、なのでしょうか。幸福なだけの音楽ほど、退屈なものもない、とも思います。

僕自身、どこか、天使のゆりかごを楽しんでいる部分もあるのです・・・。

Planxity Irwin 2重奏アレンジ
2010年3月16日 07:26
オキャロランの名曲です。ティン・ホイッスル2本で演奏できるようにアレンジしました。

PDFはこちら

音源はこちら


Planxyty Irwin.Jpg


近い将来、ティン・ホイッスルのための合奏曲集を出版したいと思って、レッスンで使えるように編曲したりしているのですが、ティン・ホイッスル2本で和音感を出して編曲するのって結構難しいんです。
メロディが1オクターブ目の時は、2本目は動きが制限されますし。

ティンD×2、アルトGかA×2、ローD×1 くらいの4重奏であれば、もうちょっと幅も広がるのですが、いかんせんティンD以外は普及していないので、需要が見込めないんですよね。

[楽譜]ウェールズの春らしいワルツ
2010年3月11日 22:52
バンド「グレンクロス」の練習に提案した曲です。

ウェールズのジプシーの伝統曲だそうで、ハープで演奏している音源から楽譜に起こしました。

ウェールズは、南北で音楽性がかなり違うそうで、有名なハープの音楽は北ウェールズのもの。イングランドやクラシックの影響が強いようです。

ウェールズ語がしっかり受け継がれている南ウェールズは、どちらかというとフランスのブルターニュ地方の音楽に近い、中世ケルトの伝統が残っています。

ブルターニュへは、ウェールズやコーンウォールから移り住んだそうなので、言葉も似ているのだとか。

去年のウェールズ旅行では、北ウェールズのAndy McLoughlin、南ウェールズのCeri Matthewsという二人のフルーティストに習いましたが、確かに二人とも同じウェールズとはいえないくらい、違った音楽を演奏していました。

音源 http://www.irishflute.info/mp3/FairyGlen.mp3

楽譜 http://www.irishflute.info/mp3/FairyGlen.pdf

ケルト諸国の楽譜のサイト
2010年3月 8日 10:47
先日ブログでご紹介したカナダのフィドル奏者Jean CarignanのCDを聞いていたら、台湾のキャンプでフルートのChris Normanさんが吹いていた曲が入っていました。ポルカとリールが混じったような、変わった曲だなと思ったら、フレンチ・カナディアンだったのですね。

"La Bastringue"という曲です。調べると、歌のようですね。



僕の聞いたのは、間奏に速いリールが入るヴァージョンです。



うちのハードディスクを調べたら、フィドルの小松崎操さんと星さんのユニット「RINKA」で演奏していました。ナイス選曲ですね。

インターネットで楽譜を検索したら、アメリカのハンマー・ダルシマー奏者のサイトが見つかりました。彼のサイトでは、他にもケルト、ルネサンス、アメリカ民謡などの楽譜がたっくさんダウンロードできます。良い曲ばかりでした。ダルシマー奏者、とくにアメリカ人は、色々なジャンルの曲を演奏する傾向があるようで、親しみを覚えます。

僕の曲探しは、こんな風な手順でしています。その中で曲のエピソードや弾き方を知ったりしています。

19世紀アメリカのダンス曲集
2010年3月 4日 22:14
ある知人より、19世紀前半にアメリカで出版されたとみられる、フルートのためのダンス曲集をお借りしました。マーチ、ワルツ、クイックステップ、ポルカ、リール、ジグなどメロディのみ150曲以上が収録されています。当時から、このような曲集があったとは驚きでした。

KingofP.jpg

この曲集を漫然と吹いていたら、中に、つい土曜日にリコーダーの織田さんが演奏した、イギリスのフォークランド諸島のマーチがあり、びっくりしました。全然ほかではお目にかかることのない珍しい曲です。シンクロニシティですね、これも。

他の曲もイングリッシュ、スコティッシュ、アイリッシュなど、さすがアメリカ、英語圏の曲と思われるメロディが多いのですが、おそらくドイツやポーランドなど東ヨーロッパ起源と思われる曲もあり、アーリーアメリカンの多民族ぶりがうかがえ、興味深いです。

キーを使う曲
2009年5月25日 16:25

中古楽器販売のページを作りました。ホームページ上部にリンクがあります。キー付きフルートを3本、出品しました。興味のある方は、ぜひご連絡ください。

それに合わせて、キーが必要になる曲を撮ってみました。カナダ・ケベック州のフランス系の曲で、"Reel Beatrice"です。本来はフィドルやアコーディオンで演奏されていて、フルートでは聴いたことがないのですが、ちょっとアレンジをしてみました。


ReelBeatrice.jpg



Pete Cooperさんのイングリッシュ教本
2008年11月 6日 09:43
ポンドが値下がりしたので、フィドル奏者Pete Cooperさんが執筆したイングリッシュ・フィドルの曲集を購入しました。

engfiddletunescover.jpg

イングリッシュといってもジャンルはさまざまで、17世紀のカントリー・ダンスや、モリス・ダンス、コッツウォルズの曲、ノーザンバーランドの曲など、多様なジャンルから99曲がピックアップされています。
友人が、彼の書いたアイリッシュ・フィドルの曲集を持っていて、読ませていただいたことがあります。彼の曲集が優れているのは、装飾音、ボウイング、ダブルストップ、スラーなどが丁寧に書き込んであることやCDの演奏が、素晴らしいこと。演奏スタイルや音楽性についてのコメントもあり、この曲集だけでも、結構上達できるのではないでしょうか。

Peteさんの執筆では、東欧フィドル曲集も出ています。こちらも購入しましたが、やはり素晴らしいです!

また、この出版元であるSchott社では、ほかにインド・ヴァイオリン、スコティッシュ・チェロ曲集、中国音楽ヴァイオリン曲集なども出版されていますので、チェックしてみてください!

ブルトンのダンス曲
2008年11月 2日 00:21
今日は久しぶりの休日となったので、うさぎのさくらを散歩に連れ出しました。

3回目の「うさんぽ」ですが、今日は連休なか日とあって人も少なく、静かな公園でした。さくらはだいぶ慣れてきて、駆け回っていました。僕はリードを握り締めながら、走ってついていくのに必死でした。走りつかれたら、ぺたっと座り込み、寝そうになっていましたよ。

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帰宅してからは、資料の整理をしていました。この家に引っ越してまだ1年半なのですが、引っ越した時に買った大きめの本棚が、楽譜や資料で、もう入りきらなくなっています。

教本執筆のために取り寄せた資料や、アイリッシュ、イングリッシュ、スコティッシュ、バロック、クラシックなどの膨大な楽譜たち...。一生かかっても弾ききれないような気がしてしまいます。でも、手元にあると楽しいんですよね。とてもライブでは弾けない曲数なので、誰か、遊びに来て僕と一緒に弾いてくださいよ。今日はジャンル別、カテゴリー別に分けて、仕切り板を挟みました。これで検索しやすくなる。誕生日プレゼントとして、イングリッシュの曲集をたくさん購入したので、届くのが楽しみです。

晩には、基礎練習をして、ブルターニュのダンス音楽を録音してみました。フランス研修旅行の際に、Jean-Michel Veillon氏の自宅で習った曲です。ブルトン音楽は日本では全然知られていないのですが、モダンにアレンジされることもあり、知られれば人気が出そうです。特に近年、カッコいいバンドや素晴らしい演奏者がどんどん出てきてます。

MDの録音で、何も加工していないのですが、公開してみます。

Gavotte(ガボット)

Plinn (プリン)

シャナヒー 2ndアルバムの録音
2008年7月30日 23:20
シャナヒーの2ndアルバムのゲストメンバーとして、録音をしてきました。
参加した3曲のうち1曲は♭2つで、もう1曲はシャープ3つから6つ(!つまり、A#メジャー)に転調する曲でした。どちらもリールです。

通常であればアイリッシュ・フルートではシャープ2個くらいまでの曲を演奏するのが普通で、それ以外の調ではキー(半音を出すためにフルートに付いた金具)があっても、演奏が困難です。

こういう時、一般的には移調楽器に持ち替えて演奏するのでしょうが、それではメロディが楽器の音域を超えてしまって、部分的にオクターブをひっくり返さなければならないことがあります。
オクターブをひっくり返すと、メロディが不自然になってしまう。かといって、フルートのままで演奏すると、音のつながりが悪くて、また不自然になってしまう。迷うところです。
結果、♭2つの曲は、F管ティン・ホイッスルと、D管アイリッシュ・フルートの両方のテイクを録りました。

もう一方の曲は、#3つの曲が突然半音上に転調するというアレンジで、持ち替えもままなりません。そういえば、アイリッシュ・フルート奏者Niall KeeganのCD"Don't touch the elk"に、リールが突然半音下に転調する、というアレンジがあって、初めて聴いたときはぶったまげたものです。彼がそうしていたように、僕も1本のアイリッシュ・フルートで対応しました。

音域は下のC#から上に加線が4本あるAまでと幅広く、率直に、アイリッシュだけをしている演奏者にはお手上げだと思われます(決して、自慢しているわけではありません)。

こう考えると、アイリッシュでは楽器や演奏者に負担がかかることはせず、限られたテクニックで、音色や奏法が生かされる範囲内で演奏していることがわかり ます。比べて、クラシック音楽では、楽器の制約に音楽が左右されることを嫌い、音楽の要求に楽器が応えることが必要になります。
ハイ・ポジションを使わないで演奏する「フィドル」と、あらゆるテクニックを駆使する「クラシック・ヴァイオリン」を比較しても、明らかです。

アイリッシュ音楽の専門家であれば「チューン」を上手に演奏できれば事足りるのかもしれませんが、純粋なアイリッシュの需要が低いわが国で「民族楽器演奏家」として録音の仕事をしていくには、それに加えて、読譜・記 譜に強いとともに、移調がすぐ出来たり、アイリッシュ・フルートで通常使わない音域・調性へ演奏性能を拡張するなどの努力が必要でしょう。・・・僕はまだまだ未熟ですが・・・。

録音を成功させるコツは、まず楽譜をきちんと整理すること。作曲家がフルートの達人でない場合は、音域や演奏性能までは把握していないので、吹きやすいように書き換えたり、新たなメロディを提案する必要があるでしょう。

次に、移調楽器をたくさん用意しておくこと。また、移調楽器用に、移調譜を書くこと。
楽器の音程の癖をよく理解して、適切な運指を心がけることも重要です。

録音の仕事は、本番とは違う方向での緊張感・シビアさがあり、こだわろうと思えば、とことんこだわることができる点でも、僕には向いているなあと考えています。

ポッドキャストを更新
2008年7月 3日 21:00
ポッドキャストに4つファイルを上げました。

1・Juniper Jig  D管アイリッシュ・フルート、Cape Breton
2・Forth Bridge Reel  D管アイリッシュ・フルート、Scotland
3・Well hall ~ The Perfect Cure アイリッシュ・ピッコロ England
4・Christy Barry's ~ Mama's Pet  Bbアイリッシュ・フルート Ireland

最近、まさに「ケルトの笛」の看板の通り、新旧あちこちのケルト圏の音楽を演奏していますね。
ぜひ、聴いてみて下さい!

東京最終日
2008年6月 2日 07:06
今日は今回の東京最終日。

夕方に原稿の締切があるので、図書館で執筆をしようと思っていたが、なんと月曜日はほとんどの図書館が休みであることがわかった。インターネットで調べたところ、北千住の図書館は開いているらしい、ということがわかる。北千住は、南千住から一駅。やった!

出発前に、荷物を置いて腹ごしらえに出かける。山谷は、労働者の町、ドヤ街とはいえ、スーパーもあればコンビニもある。きっと食事を出すところもたくさんあるはずだ。

外に出てみてわかったのだけど、今回のホテルは、山谷のおじさん達が集まる中心部にあったのだ。すぐ裏には交番がある。ここは、60年代のデモで警官隊と労働者が衝突した「山谷暴動」の舞台となったところだ。

交番のそばには酒屋があるが、自販機が2台、破壊されていた。
いつ、誰がやったのかは分からないけど、このまま放置しておくのはあまりよくないです・・・
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すぐそばの教会は焼けていた。ここの近くの教会では、「希望の家」という建物があり
炊き出しが行われている。

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そばの商店街「いろは会」は、シャッター閉まりまくりで、なんというか、匂いがすごい。オシッコの匂いとタバコの匂い。シャッターの前で昼から呑んでるおじさんも多い。

そんな中で、定食屋を見つけた!迷わず入ると、フィリピン人?のおばさんが、出迎えてくれた。A定食500円を注文。トン汁とコロッケ、納豆がおかず。カラシが大盛りでおかしかったけど、おなかいっぱい食べた!
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食後に1ブロック歩くと、すぐに吉原へ。ここは江戸時代から遊郭として栄えたところ。今でも歓楽街が広がっている。すでに住所としての吉原はないそうだが、交差点の名前に残っていた。
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山谷は確実に変わりつつある。これから20年もしたら、外国人移民の街になっている気がする...。

昔泊まった南泉荘という宿は、1泊900円だった。いわゆるドミトリーだ(そんなにいいものじゃないけど)。400人を収容できる施設で、多くの労働者が泊まっていた。それも取り壊されマンションになってしまったそうだ。ネットでは、一般の人は絶対に泊まらないように!などと書かれていたりもするけど、そこまで怖がるほどのことは全然ない。ここに泊まったあの一晩は格別だった。もう泊まれなくなってしまったのは、なんだか寂しい。

ホテルを出て、北千住へ。この街には初めて来たけど、たった一駅でこれほど違うのかというくらい、栄えていてちょっとまぶしかった。荷物を曳きながら足立区中央図書館へ。駅から15分は歩いただろうか。大きな図書館だ。

たしかに今日は開館していたんだけど、職員に聞いたらノートPC用の電源は提供していないとのこと!え~!ここまで来たのに。残念。

仕方なしに駅まで戻る。スターバックスでもあれば、電源付きの席があるかもしれない、と思ったけど、残念ながら見つからなかった。やむをえずネットカフェへ。東京のネットカフェは安い。ここは1時間200円である。「足を伸ばしてゆっくり寝れる・毛布貸し出しあり」などと書かれていて、ここは宿泊施設なのか!?と思ってしまう。そりゃあ住む人も出るよ。

狭~いブースで3時間執筆。全席喫煙なので、煙たくて仕方が無い。ここで煙を吸って、甘い炭酸ジュースばかり飲んでいたら、病気になるよ。僕はウーロン茶ばかり飲んでいた。

・・・・つぎにつづく。

Paddy Fahey's
2007年4月28日 16:42

Fahey's-thumb.jpg

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